ここ数年、海外在住の日本人の間で
「日本の銀行や証券口座にログインできない」「決済サービスで追加確認が増えた/一部機能が制限された」
といった声が目立つようになっています。
背景にあるのは、フィッシング等による不正アクセス被害の増加により、金融機関・決済サービス側が **不正利用対策(認証・監視)を強化**していることです。実際に金融庁も、証券口座の不正アクセス・不正取引が急増しているとして注意喚起や被害状況の公表を行っています。
その結果、海外からのアクセスは
**「普段と違う国・普段と違う通信環境」=不審** と判定されやすく、ログイン追加認証や操作制限が起きるケースがあります。
特に、アクセス元の手がかりとして見られやすいのが **IPアドレス(国・地域の目安)** です。海外IPが続くと「海外居住の可能性が高い」と見なされ、確認が厳しくなることがあります。
そこで多くの方が商用VPNを使い始めましたが、最近は **商用VPNも“判別されやすい”** 時代です。
なぜなら、2026年1月1日に施行予定の「日本版CARFの導入」および「日本版CRSの見直し」により、金融機関・決済関連事業者では、税務居住地の確認や報告に向けた体制整備が求められているためです。
その流れの中で不正利用対策も強化され、たとえ商用VPNで「日本」に接続していても、共有VPNのIPは「VPN/データセンター経由」と判定されやすく、追加認証やログイン制限につながるケースがあります。
さらに、固定IPを提供しているVPN業者であっても、IPの所属先(VPN事業者ネットワーク)やアクセス経路の特徴によっては、**海外アクセス/VPN利用として扱われる** ことがあります。
「固定IP=必ず安心」とは言い切れないのが現実です。
加えて制度面でも、非居住者に係る報告制度の見直し等(日本版CRS・日本版CARF)の施行が **2026年1月1日に予定**されており、居住地・本人確認まわりの運用は今後も厳格化していく流れです。